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![]() ■ 第7回SCIXスポーツ・インテリジェンス講座 今年最後のSCIXスポーツ・インテリジェンス講座は、スポーツ評論家として活躍中の玉木正之氏の「『スポーツとは何か』〜スポーツを正しく理解し、社会に役立つ本物のアスリートを育てるために〜」という内容でお届けました。
「同じスポーツをするのに、知っているか知らないかでは大きく違います」と述べられた後、スポーツトリビアにはスポーツが生まれた背景が全部詰まっていると、スポーツの成り立ちについて言及されました。
では日本ではどうか。日本で初めてスポーツとは何か、民主主義のスポーツとは何かに気が付き、日本の「柔術」をスポーツ化したのは、嘉納治五郎氏です。嘉納氏は、講道館柔道の創始者であり、また全日本体育連盟を創設し初代会長、そして日本が初めて参加したオリンピックである1912年の第5回ストックホルムオリンピックに選手団を率いて参加し、日本人初のIOC委員も務め、「柔道の父」と呼ばれ、また「日本の体育の父」とも呼ばれる人物です。もともと柔術というのは、様々な流派があり、それらはすべて戦場で戦う手段で、最終的には敵を殺す技術でした。
その加納氏の流れを組む、全柔連のトップを務めるのが、モントリオール五輪代表でもあった上村春樹氏であり、同時に嘉納氏が創った講道館の館長であり、国際柔道連盟の名誉理事でもあるのです。そのような立場の上村氏がトップを務める全柔連は、柔道をいまだに「武術」だと思っている節があり、スポーツが民主主義、反暴力の中から生まれたということを理解していないように思われると指摘。続けて、柔道をスポーツ=反暴力だということを知らないがゆえに、指導現場での暴力が横行するのだと嘆かれました。
この後、質疑応答が行われ、約1時間半の講座はあっという間に幕を閉じました。今年度のSCIXスポーツ・インテリジェンス講座は、今回をもちまして終了となります。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 |
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