■ 第2期 『SCIX近畿セブンズブロックアカデミー』 今年で2回目を迎える全国高等学校選抜女子セブンズラグビーフットボール大会が、4月5日(金) 、熊谷スポーツ文化公園熊谷ラグビー場で行われました。この大会は、第2期生にとって、最後の試合となります。試合前のロッカールームでは、SCIX今村順一コーチが「悔いが残らないように全力を出し切りましょう」と選手たちを鼓舞。それを受けて、キャプテンの樋口奈都葉選手も「これまでの練習の成果を発揮しよう!」と士気を高めます。グラウンドに出た選手たちは円陣を組んで、気合いを注入!その後、「成長した姿を見せてくれ!」と今村コーチが声をかけ、グラウンドへと選手を送り出しました。 予選リーグ1回戦の相手は、宮崎、熊本、鹿児島の選手で構成する南九州選抜。竹内佳乃選手のキックオフではじまった試合は、開始直後、相手からボールを奪うと、テンポよくボールをつないで、最後、西田美緒選手がディフェンスを切り裂き、インゴールへ。さらに竹内選手がトライをマーク。一人一人がよく前に出てプレーし、前半だけで4トライを奪う猛攻を見せ、24-0で折り返しました。後半も先制したのは、SCIX近畿セブンズブロックアカデミー。山下果林選手が自慢の快足でトライをマークします。その後、大幅にメンバーを変えて臨みましたが、交代した選手たちも集中力高いパフォーマンスを披露し、相手に付け入る隙を与えません。試合終了間際にも自陣ゴール前から竹内選手が約100m走り切り、得点を加えて38—0と快勝しました。 続く2回戦は、SCIX近畿セブンズブロックアカデミーの練習会にも度々参加している石見智翠館高校との対戦です。第一回大会ではプレート(予選2位プール)トーナメント優勝、今大会は「カップ(予選1位プール)トーナメント優勝を!」と息巻く同チーム。手強い相手との戦いを前に、今村コーチは選手を集め、「1回戦と違ってディフェンスが多くなることが予想されます。内側を抜かれないように意識して、また一人一人が強くタックルに入るように。アタックは、スクラムでプレッシャーをかけてくることが予想されるので、FWはブレイクをできるだけ早く」など、具体的なアドバイスをし、最後は「1試合目を超えよう!」とゲキを飛ばしました。選手たちも「勝ちに行こう!」と声を掛け合い、グラウンドへ。しかし試合は、開始早々、モールで反則を取られると一気に攻め込まれ、先制のトライを献上。直後のキックオフもマイボールにされ、そのままトライにされてしまいます。防戦一方の展開となりましたが、前半終了間際に山下選手が1試合目に続き力強い走りでトライを決め、7—19で後半へ。「まだまだ、これから!」と気合いが入る選手たちでしたが、1分、追加得点を奪われると立て続けにトライを奪われます。 しかし7分、樋口選手が、意地のトライをマークし、14—36でノーサイド。黒星を喫しましたが、前後半ともに終了間際にトライを奪う粘り強さを見せるなど、見応えある一戦となりました。この敗戦により、SCIX近畿セブンズブロックアカデミーはプレートトーナメント進出が決定。前回のボウル(予選3位プール)トーナメント優勝から1つレベルを上げたこととなりました。またよく一緒に練習をしている神戸甲北高校も、前回のボウルトーナメントから1つ上のプレートトーナメントに進出。「決勝戦は近畿対決にしたいですね」と財田幸治先生は興奮気味に話していました。 プレートトーナメント1回戦は、愛媛ラガールセブンズ・中国と対戦。今村コーチは「このチームでできるのは、あと2試合!疲れていると思いますが、最後まで出し切りましょう!」とチームを盛り上げます。アップでアタックでは一人目二人目のサポートを早くすること、ディフェンスではインサイドブレイクに注意することなどを再度確認し合い、試合に突入しました。開始2分、山下選手がトライをマークすると、6分、樋口選手がこぼれ球を拾い上げ、そのままインゴールへ。好守ともによく機能し、前半を10—0で終了。後半もSCIX近畿セブンズブロックアカデミーがゲームを支配し、22—7でノーサイドを迎え、プレートトーナメント決勝に駒を進めました。 決勝は、1回戦で神戸甲北高校を敗った市船中心千葉県チームです。「僕らの分も、頑張ってください!」と財田先生からエールが送られます。試合は、序盤から両チーム互角のプレーを見せシーソーゲームの様相。14—19で5点をリードされて迎えた後半7分、山下選手がディフェンスを振り切りトライをマークし、19-19に。ゴールキックは外れましたが、同点で両チーム優勝となりました。最後まで目が離せない白熱した展開に会場からはあたたかい拍手が。 大会後のロッカールームでは、今村コーチが「今日は、みんながひとつになった結果だと思います。また山下選手がMVPに選ばれましたが、山下選手がトライを獲れたのは、みんながボールをつないだから。みんながMVPに値するプレーをしたと思います」と総括し、続けて兵庫県立川西緑台高校の川中修先生は「みんな、この1年で非常に成長しました」と感慨深げ。最後にチームをまとめた樋口選手が「みんなが支えてくれたお陰でこんな良いチームになりました!最後の試合は私がディフェンスで抜かれてトライを獲られてしまって…。これからもっとレベルアップするので、みんなも一緒にレベルアップしよう」と締めくくりました。 1年間の集大成となる大会で、持てる力を思う存分発揮した第二期生たち。これからも成長の歩みを止めないように切磋琢磨して欲しいと思います。 |
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